災害研究の動向(概説)
災害研究の領域(概説)
災害の社会学的研究の動向
4)災害時のボランティア活動
行政の災害応急対策業務と「災害ボランティア」活動の実態

5)長田区で活躍した「建築ボランティア」


 長田区役所との関係では、建築関係のボランティアは@危険建物解体業務(1月末〜)と、Aり災証明の再調査の、2つの分野で関わっていた。以下にその活動内容、実績等の概要を記しておく。

避難所の空間を快適にしようとユニークな
活動をする真野ビルダーズヤード

林業のボランティアからの熱いメッセージ



@危険建物解体業務に関わった「建築ボランティア」


長田区で活動した建築関係の専門ボランティア (区災害対策本部把握分)
1.倒壊危険家屋解体班(1/29-)
2.罹災証明・罹災証明再調査班

1.倒壊危険家屋解体班
期間 活動内容 建築ボランティア数 所属
95/1/29- 解体作業前の現地調査

200

新日本建築家協会
95/3/3- 解体申請受付業務の効率化
(パソコンによる地理情報システムの構築)

3

京都大学防災研究所

参考1:倒壊危険家屋等の解体処理件数(95/10/31現在)
地区 受付件数(累計) 解体件数(累計)
東灘区

8439

9554

灘区

9364

9332

中央区

3847

3920

兵庫区

5904

8144

北区

493

526

長田区

11711

13115

須磨区

6357

7532

垂水区

2368

1368

西区

541

493

合計

49024

53968




1月28日に危険建物の解体撤去の公費負担が国により決定されたのを受け、区役所では1月29日よりその受付を開始、10月31日までに11,711件の申請を受けている。この解体作業のための現地調査に、新日本建築家協会より建築家のボランティアが関わり、延べ200 人の参加によって作業が行われた。
また、この解体作業のデータ処理に関しては、京都大学防災研究所からパソコン処理の技術提供というボランティア活動も行われている。倒壊危険家屋の解体作業は、長田区は他区と比較してももっとも多く(10月末までの解体件数で2位の東灘区9,554 件に対し長田区は13,115件)、復旧期に入って生じてきた区役所の膨大な作業が、こうしたボランティアの手によって大きく軽減されることとなったのである。

A り災証明の再調査に関わった「建築ボランティア」

長田区で活動した建築関係の専門ボランティア (区災害対策本部把握分)
2.罹災証明・罹災証明再調査班
業務内容 期間 調査主体
@罹災状況調査 95/1/29-2/3 消防局
A罹災証明再調査 95/2/13-5/15

長田区役所課税課及び応援職員・建築ボランティア


A罹災証明再調査班の内訳
期間 調査班の編成数 区職員数 応援職員数 建築ボランティア数
95/2/13-2/26

7

4

10

4

95/2/27-3/2

9

6

8

4

95/3/3-3/31

14

20

8

4

95/4/15(一日)

40

20

80

4


参考2:長田区における罹災証明交付件数(95/9/30現在)
ピーク日 合計
倒壊(区発行)

2127

68029

倒壊再調査申出

424

6878

火災(消防署発行)

367

7165

火災再調査申出

4

11


注1)数値は、活動延べ数ではなく、人員数
注2)建築ボランティア=地元ゼネコン会社の一級建築士による。週3回、3-4人ほど派遣された。



 り災証明書の示す被害状況によって義援金が支給されることになっていたが、この判定を巡って多くの住民の間で不満の声があがっていた。そこで区役所により、再度、判定のための調査が、2月13日から始められた。この再調査の作業は、区役所及び、市役所他部局の応援職員で行われたが、ここに週6名の一級建築士ボランティアが加わり、区役所の作業ソの手伝いを行っている。この活動はその後3ヵ月以上も続けられ、ここでもやはり復旧期の区役所をボランティアが支えていた。




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